実社会の課題から学びがはじまり、学びが社会に還っていく。

企業や自治体が提供するリアルな課題に、学生と社会人のチームが取り組む実践型演習。学びを支えているのは、皆さまの「問い」です。
(提供は無償でご協力いただけます)

ポイント

  • 課題への多様な視点からのアプローチ
  • 実務では試しにくい手法の活用
  • 社会連携・教育貢献の機会
提供いただいた課題数
累計30件以上
演習満足度
94%

実世界データ演習とは?

「実世界データ演習」は、名古屋大学の教育プログラムの一環として行われている、実社会課題を対象としたプロジェクト型演習です。学生や社会人で構成されたチームが、企業や自治体から提供された「実データ」を用いて、分析・仮説立案・提案までを行います。課題提供者の皆さまには、データとテーマを提供いただくだけでOK。日常業務では得がたい多様な視点・新しい気づきを得られる機会として、毎年多くの組織にご参加いただいています。

実世界データ演習と課題提供の紹介動画

課題提供のメリット

  • 多様な視点からのアプローチ:異なる専門や背景を持つ学生・社会人チームが、固定観念にとらわれない新しい切り口で課題を分析します。
  • 実務では試しにくい手法の活用:教育プログラムの特性を活かし、普段なら導入が難しい統計解析や機械学習などの手法にも自由にトライできます。
  • 社会連携・教育貢献の機会:リアルな課題を提供すること自体が、大学との知的な共創・社会的な貢献につながります。社内でも好事例として発信できます。

課題提供の流れ

費用は発生しません。本プログラムは名古屋大学の教育演習の一環として、無償でご協力いただいています。
  • ご相談:フォームまたはメールにて、まずはお気軽にご連絡ください。「課題にできそうなものがあるか分からない…」という段階でもOKです。
  • ヒアリング:担当教員が課題内容をお伺いし、演習課題としての適性を確認します。実現可能性や必要データの有無も含め、丁寧に確認・ご提案します。
  • 課題確定:想定成果や分析の方向性、必要なデータ項目などをすり合わせます。課題提供者側の業務負担は最小限に抑えられるよう配慮しています。
  • 契約締結:NDA(秘密保持契約)や知的財産に関する調整を行います。名古屋大学の法務部門がしっかりサポートいたします。
  • プロジェクト開始:学生・社会人チームが、実世界データを用いて課題解決プロジェクトに着手します。進行中も教員が伴走し、適宜ヒアリングや中間報告の場も設けます。
  • 成果物提示:データ分析結果、予測モデル、提案資料などを最終報告会でご提示します。議論・フィードバックを通じて、実務での活用可能性も模索します。

実施実績・過去の取り組み事例

課題提供組織の声

足立 大典 さん

スガキコシステムズ株式会社 経理財務部

データの活用方法に悩む企業にお薦めです

当社を含む外食業界では、経コロナの影響で業績が大きく変化。POSデータを活用した分析は、自社では見えなかった視点からの気づきがありました。他社との比較、プレゼン資料としての活用など、具体的な成果につながっています。今後も「データ×分析」の基礎を高める上で非常に参考になりました。

石井 雄大 さん

日東エフシー株式会社 事業推進部

社内メンバー視点では得られない新たな発見がある

社員視点だけでは気づけなかった点に、外部からの新たな視点で気づくことができました。データに基づいた仮説提案は、業務改善に向けた取り組みに活かせる可能性を感じました。専門的な分析に加え、報告のわかりやすさや説明の説得力も印象的でした。

河原 恒 さん

株式会社壱番屋 マーケティング部

自社では見えなかった関係性に気づけた

天気・気象データやTwitter、店舗の来客データなどを活用し、来客数の変動要因を分析。分析結果は社内プレゼンに使える完成度で、意思決定や店舗支援にも活かされています。「プログラムを通じて得た分析の視点や方法論」は、今後の業務改善にも役立つものだと感じました。他社との比較によって、自社の強み・弱みも可視化され、有意義な経験になりました。

石原 聡 さん

株式会社豊田自動織機 エンジン技術部 生産技術課

想像以上に「使える」アウトプットだった

交換作業の適切なタイミングを可視化・最適化したいという課題を提示。提案では具体的な数値分析とシミュレーションを交え、説得力あるアプローチを提示してもらえました。業務現場でもそのまま使えるレベルの提案があり、非常に実践的でした。学生の柔軟な発想と論理的な組み立ては、社内でも刺激になりました。

平山 悦治 さん

春日井市 主査

現場経験 × データ分析で導いた配置最適化のヒント

特有の用語や救急業務の理解をチームがしっかり進めてくれ、専門チームのように見えた。視点や手法が異なる参加者が共同でデータを読み解く姿勢が印象的だった。実務部門として、外部の視点・分析プロセスによる検討は非常に有効。最終的には、現場でも使える改善アイデアの方向性を得られた。

橋口 慎太郎 さん

トラスコ中山株式会社

準備の先にある、“それ以上の刺激”を得られる体験

多様な専門性・バックグラウンドを持つ受講生が実務に近い精度で分析に取り組み、驚くほどのモチベーションと分析力だった。複数の予測変数を用いて、正規分布での分析を含む提案を受け、実装イメージを明確に持つことができた。自社内だけでは得られない気づきを得られ、次回以降の取り組み検討にもつながる手応えがあった。

過去の課題(2019年度〜)

データの可視化・活用支援

埋もれているデータを見える化し、現状把握や改善のヒントに。

ベネッセコーポレーション様

2019年度

資質・能力の伸びに効果的な学習の在り方に関する研究

ベネッセコーポレーション様

2020年度

自ら学ぶ力が伸びる学習方法に関する研究 −学習履歴データを用いて−

スガキコシステムズ様

2021年度

ウィズコロナにおける出店立地の模索および追加投資店舗の選定

オリコン様

2019年度

顧客満足度調査に関する分析

oricon ME様

2022年度

顧客満足度調査に関する分析

業務・物流・スケジューリング最適化

現場の流れをデータで見直し、業務効率や作業負荷を改善。

セイノー情報サービス様

2019年度

LLPオペレーション作業予測・要員配置

セイノー情報サービス様

2020年度

物流データ分析(配達ルートの最適化 他)

セイノー情報サービス様

2021年度

AI配車による業務平準化

セイノー情報サービス様

2022年度

マクロデータを活用した物流の需要予測

セイノー情報サービス様

2023年度

出荷頻度・ピッキング効率を考慮した在庫の最適配置

豊田自動織機様

2022年度

ライン作業者の設備処置巡回経路最適化

豊田自動織機様

2023年度

エンジンフォークリフト1台ごとの燃料消費量の予測とその最適配送モデルの構築

トラスコ中山様

2023年度

物流センターの“価値の総和”が最大になる在庫の持ち方とは?

製造・品質・工程データの分析

製造現場のデータをもとに、不良やムダの改善に取り組む。

岡谷鋼機様

2020年度

亜鉛メッキ製造工程における良品条件の解析

日東エフシー様

2021年度

化成肥料の生産効率改善

顧客・行動・市場理解

顧客データをもとに行動傾向やニーズを捉え、企画や戦略に活かす。

ヤマハ発動機様

2020年度

バイク購入を検討しているロイヤルカスタマーの探索

三井住友銀行様

2021年度

個人顧客の外貨売買にかかる属性・相場の特徴分析

三井住友カード様

2022年度

マーケティング支援サービス「Custella」における新規顧客獲得に繋がる分析と施策立案

壱番屋様

2022年度

環境変化が来客に与える影響

行政・地域・公共サービス関連

地域住民や行政業務のデータをもとに、よりよいサービスを考える。

桑名市様

2020年度

公共交通の課題解決に向けた検討プロジェクト

桑名市様

2021年度

ポストコロナ・ウィズコロナ時代における公共交通の課題解決に向けて

桑名市様

2022年度

多文化共生社会での防災

春日井市様

2022年度

器材の適正購入量と適正配置数についての選定

春日井市様

2023年度

現場到着時間短縮に向けた救急車両の適正配置について

桑名市様

2023年度

カーボンニュートラル(CO₂削減)について、類似自治体における削減事例等との比較による削減提案の提案

農業・一次産業・自然環境

画像や環境データを使って、農業や地域資源の課題にアプローチ。

浅井農園様

2019年度

画像解析によるトマトの花質と育成関係性

(組織名非公開)

2019年度

養鶏事業の生産効率向上のためのデータ解析

FAQ

Q.
どんな企業・組織でも参加できますか?
A.
はい、民間企業・自治体など、営利・非営利を問わず広く受け付けています。
Q.
費用はかかりますか?
A.
いいえ、課題提供に費用は一切かかりません。ご相談・ヒアリング・最終報告まですべて無償でご協力いただいています。
Q.
秘密保持契約(NDA)などは対応してもらえますか?
A.
はい、名古屋大学の法務部門が対応します。事前にすり合わせも可能です。
Q.
負担はどのくらいありますか?
A.
初回ヒアリングと報告会へのご参加が主です。より密なコミュニケーションを取ることで課題解決としての効果を向上させることができます。必要に応じて柔軟に対応できます。
Q.
どのような形式で受講しますか?
A.
講義はオンデマンド形式になります。学習環境から質問でき、QTA によりサポートがあります。
Q.
課題の内容が明確でなくても相談できますか?
A.
はい、最初の相談段階で一緒に整理できますので、お気軽にご連絡ください。
Q.
社内に分析経験者がいなくても問題ありませんか?
A.
いることが望ましいですが、担当者・アドバイザーや QTA(認定 TA)がサポートします。
Q.
似た課題をすでに社内で検討していますが、提供できますか?
A.
ぜひご提供ください。様々な背景のメンバーで取り組みますので、社内とは違った観点でのアイデアや分析がでてくる可能性があります。

説明会

2025年度課題募集説明会(春)

対象
社会人・大学院生
日時
2025-04-08 17:00
19:00
開催形態
オンライン

パンフレット(PDF)のダウンロードはこちら

本ページの内容をまとめたPDF資料をご用意しています。社内検討や関係部署との共有にもご活用ください。

課題提供をご検討中の方へ

ご相談・ご提供はすべて無償です。内容がまとまっていなくても、お気軽にご相談ください。
担当者より追ってご連絡差し上げます。

関連情報

DXプログラムへの参加に興味のある方

社内のDX人材育成に興味のある方